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安らぎという幸福 Vol.82011.05.04 Wednesday
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「私、ピアノ習っているんです」
レミから話を切り出した。
「へぇー、すごいなぁ。ピアノ弾ける人、尊敬するよ」
「今度、発表会やるんですよ」
「発表会って、すごい緊張しそうだよね。僕はムリだな〜。そういえば、僕も小学校の時、じつはピアノを習っていて。発表会がイヤで仕方なかったな」
「そうなんですか。私も今から緊張しているんです」
「がんばってね」
「はい。ありがとうございます」
ここで、会話が途切れた。
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安らぎという幸福 Vol.92011.05.11 Wednesday
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究極なマイナス思考に襲われたまま、1日中トラブル処理に追われ、
家についたのは夜中の12時を回っていた。
服のままベッドに横になって携帯を見ると、彼からのメールが2通来ている。
21時57分
『仕事終わった? 寒いから、風邪引かないように暖かくしなよ』23時17分
『もしかして、まだ残業中? 大丈夫? ちょっと心配しています』
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安らぎという幸福 Vol.102011.05.18 Wednesday
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ピアノの発表会当日、両親も来ていたので、必然的に彼も紹介することになった。
結婚を待ちわびている両親は、とても機嫌が良く、今までみたこともないような嬉しそうな笑顔で彼に接していた。
終了後、両親は先に帰り、彼とふたりで食事に行くことになった。
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安らぎという幸福 Vol.112011.05.25 Wednesday
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彼とは、家の近くの神社にお参りに行った。
“今年こそ、本当の幸せを手に入れられますように”
手を合わせ、そう心の中でつぶやいた。
彼は何をお願いしているのかはわからないけれど、こうしてふたりで初詣に来られることが、素直に嬉しかった。
お正月が過ぎると、また普段の生活が始まる。
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